これでばっちり!オール電化導入前に知っておきたい3つの事

「エコキュート」や「IH調理器」などの言葉と共に普及してきたオール電化住宅。しかし一方でオール電化にするメリット・デメリットはどんなものがあるのか、どうずれば賢く利用できるのかなどの網羅的な情報は意外と多くありません。そこでオール電化住宅を考えるならぜひ知っておきたい情報を、その特徴から設備の詳細、メリット・デメリット、料金プランの選び方までまとめて紹介していきます。

243views | 2016年09月21日更新

CONTENTS
  1. 「オール家電住宅」とはどんなもの?
  2. オール電化住宅のメリット&デメリット
  3. オール電化を賢く利用するためのポイントとは?
  4. オール電化がもたらす未来

「オール家電住宅」とはどんなもの?

オール電化住宅ってなんだろう よく聞くオール電化住宅って一体…?

そもそも「オール電化住宅」とは?

「オール電化住宅」とは、その名前の通り調理、空調、照明、給湯など熱源を必要とする家の中の設備をすべて電気でまかなうようにした住宅のことです。

一般的に室内でガスや石油を使う必要がない分、火災や一酸化炭素中毒の危険性が少ないので安全、太陽光発電システムと組み合わせるなど深夜電力を上手く使うことで電気代も下がるので経済的、大規模災害の時にガスの復旧より早い復旧が見込めるなどの特徴があるとされています。

ガスと電気を熱源とした一般住宅からオール電化住宅に変える場合、「今までガスを使ってきた部分をすべて電気に置き換える」ことになります。

どんな設備が使われているの?

オール電化住宅で使われている設備はおおよそ次のようなものです。このうちIHクッキングヒーターとエコキュート(または電気温水器)は必ず使われる設備、床暖房や蓄熱ヒーターは必要に応じて使われる設備になります。

IHクッキングヒーター

パナソニックトリプルワイドIH パナソニックトリプルワイドIH

ガステーブルの代替品に当たるもので、IHと呼ばれる電磁線を使った調理器具です。

炎を使うガスと違い、電気で磁力を起こし電磁波により鍋やフライパンの底を振動させて過熱する仕組みなので本体は熱を持たず、洋服の袖へのもらい火や子どものいたずらでの引火の心配がなく、安全性が高いのが特徴です。 

また見た目にもフラットで凹凸がないため、掃除もしやすくなっています。

エコキュート

ガス給湯器に替わる電気による給湯システムです。コンプレッサーで大気の熱を汲み上げて給湯に必要な熱を作り出すもので、1の投入エネルギーに対して3の熱エネルギーを作ることができるのが特徴。

屋外にヒートポンプユニットと貯湯ユニット(タンク)を設置して使います。冷媒としては地球のオゾン層破壊につながってしまうフロン系ではなく二酸化炭素(CO2)を使っているため、環境にも優しい仕様となっています。

床暖房

ぬくぬくの床暖房 ぬくぬくの床暖房

床下に熱源を入れることにより、冬でもポカポカの足元を実現できるシステムです。熱源により大きくは電気ヒーター式と温水循環式の2つのタイプがあります。

電気ヒーター式は床下に巡らせた発熱体に電気を通して放熱する仕組みで、ほかの熱源が必要ないので比較的安価に設置できるのが特徴。ただしランニングコストは割高になりがちなので、一室のみなど局所の暖房に向いています。


対して温水循環式はヒートポンプ式、エコキュート式などさまざまな種類があり、ほかの設備と組み合わせて使うのがおすすめ。

多機能型エコキュートの場合はそのまま床暖房も導入できますし、そうでない場合も給湯用のエコキュート・ヒートポンプに加えて床暖房用のヒートポンプを設置することで電気ヒーター式に比べて格安のランニングコストで床暖房を実現することができます。

蓄熱ヒーター

安い夜間の電力を使って夜の間に暖房機内に熱を蓄積し、日中にその熱を利用して部屋を温める暖房器具です。ファン有り/無し、夜間に蓄えた熱量を自動で計算して通電時間を制御するマイコンタイプ/マイコンレスタイプとさまざまな種類があるので、導入にあたってはライフスタイルにあったものを選ぶ必要があります。

結局のところ、オール電化にすると何が変わるの?

簡単にいうと、今までガスで行ってきた調理・給湯・冷暖房を電気で行うようになるということです。そのメリットとデメリットについては次の部分で詳しく解説します。

<オール電化ってなに?のまとめ>

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A子:オール電化住宅って、キッチンだけじゃなくて、暖房や給湯までいろんなところが電気で動くことになるのね。

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スタッフ:そうです。給湯や床暖房を組み合わせて月々の光熱費を安くするだけではなく、環境にも優しく災害にも強い設備を導入できることがポイントです。

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A子:こうして見るといいことばかりに思えるけど、意外と導入している住宅の数は少なそう…。

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スタッフ:そうですね。メリットは大きいけれど、まだまだ普及していないのが現状です。
次はメリットやデメリットについてもう少し詳しく見ていきましょう。

オール電化住宅のメリット&デメリット

オール家電を詳しく知ろう オール家電を正しく知ろう

オール電化住宅に関するメリット・デメリットはおよそ以下の通りです。

<メリット>

経済的にお得!

まずガス代が不要になるのがわかりやすく大きなメリット。割安になる夜間時間帯の電気を利用してお湯を沸かすエコキュート(電気温水器)の導入、夜間に蓄熱して日中に放熱する蓄熱ヒーターなどを上手く使うことにより、ガス・電気の両方を使う場合に比べて格安の料金で使うことができます。

光熱費料金を一本化できるので、どれだけ使ったかがわかりやすいところにも注目です。

安全性が高い

オール電化製品は家の中に直接熱源を引きこまないため、ガス漏れや不完全燃焼での一酸化中毒などの事故の心配がありません。

2015年消防庁の調べによるとコンロが原因の火災は全国で年間3484件起きていますが、IHクッキングヒーターではガスコンロと違い炎が発生しないため火災の危険性は大きく減少します。

そのため火災保険が割安になったり住宅ローンの金利優遇が受けられたりといったケースもあるので、詳しくは確認してみるといいでしょう。室内に二酸化炭素を放出することもないので、環境にも優しい仕様と言えそうです。

手入れが簡単

周囲への油はねや焦げ付きが起こりやすく定期清掃が欠かせないガスコンロに対し、凹凸がなく掃除が簡単なこともIHクッキングヒーターの魅力。使用後に濡れたふきんでサッと一拭きすれば、汚れの多くは取ることができます。使用直後でない限り、ヒーターに触ったとしてもほぼ火傷の心配はないので拭き掃除の時も安心です。

災害時の復旧が迅速

「オール電化住宅にした場合、災害などで電気が止まったら困る」という声はよく聞きますが、電気はライフラインの中で比較的早く復旧する傾向にあります。

一般財団法人住宅金融普及境界のホームページによると、1995年の阪神・淡路大震災におけるライフライン復旧までにかかった日数は電気が7日、都市ガスが84日、水道が90日。また東日本大震災においても宮城県仙台市における市内全域のおおよその復旧日数は電気が約10日間、ガスが50日間、水道が30日間と言われています。

太陽光発電システムのメリットを最大限に活かせる

太陽光発電とオール電化 オール電化にするなら太陽光発電も視野に入れて

オール電化住宅は太陽光発電システムととても相性の良い様式です。

昼間の電力は太陽光パネルでの発電でまかない、夜は安価な電力を利用するようにすれば電気エネルギーの約8割を削減できるとも言われています。

<デメリット>

導入コストが高い

備えると初期費用は高めに… 備えると初期費用はお高め

オール電化住宅は最低限の設備としてIHクッキングヒーターとエコキュート(または電気温水器)、貯湯タンクを備える必要があるため、ガスコンロや給湯機を設置するより初期費用は高くなる傾向にあります。

昼間に電気を多く使う場合は光熱費の削減効果が薄い可能性も

エコキュートや蓄熱ヒーターは基本的に夜間の安い電気代を利用して作ったお湯や熱を蓄えておいて昼間に使う方式なので、電気料金の高い日中に電気をたくさん使うライフスタイルでは思ったような光熱費の削減効果が得られないことがあります。

また利用する電力のプランによりますが、深夜電力を安く利用できる一方で昼間の電気代が高い場合が多いのも特徴。昼間にほとんど家にいないのなら問題ありませんが、昼間に電気を多く使うなら電気代が高額になる可能性があります。

キッチンの調理器具が限定される

これも痛い出費 これも痛い出費

IHクッキングーターはIH対応の調理器具しか使えないため、オール電化にリフォームする場合はこれまで使っていた調理器具が使えなくなる場合があります。

貯水タンクの設置スペースが必要

オール電化住宅では敷地内にエコキュートなどの電気温水器を設置するのが一般的です。タンクの大きさは貯湯量によって違いますが、高さは2m程度、370lタイプで450kgほどの重量になり、これを設置するだけのスペースが必要となります。

停電時に困る

復旧するまで何もできないことも… 復旧するまで何もできないことも

照明関係は電気、調理・給湯関係はガスと分担している一般住宅と違い、一時的に停電になった場合すべてのサービスが止まってしまうことになります。

<メリット・デメリットに関するまとめ>

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A子:メリット・デメリット共にいろいろあるのね。結局オール電化住宅と一般住宅、どっちがいいの?

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スタッフ:どっちにも一長一短があるので、ライフスタイルに合わせて選ぶことが大事なんですよ。

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A子:どんなライフスタイルがオール電化住宅向きなの?

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スタッフ:まずは小さい子どもやお年寄りがいる場合。IHクッキングヒーターは火を使わないから着衣発火事故の心配もなく安心できますね。

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A子:なるほど!それは確かに安心ね!

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スタッフ:あと昼間は仕事や学校で家事は夜にまとめてというように、昼より夜に多く電気を使う場合も。

オール電化住宅は深夜の電気料金が格安になるプランを利用して、一日に必要なお湯を夜の安い料金で沸かしきってしまうシステムです。そのため使う電気が夜に集中すれば、その分電気代もお得になります。

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A子:オール電化住宅にする時は、電気代のプランとセットで考えないといけないのね。

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スタッフ:そうですね。ポイントを抑えて賢く利用することが重要ですね。

オール電化を賢く利用するためのポイントとは?

オール電化の賢い利用方法 オール電化の賢い利用方法

オール電化を導入すればいいことばかりかというと、そうではありません。ポイントを押さえて利用することで、より大きなメリットを受けられるようになります。ここでは、オール電化導入のメリットを最大限に活用するために必要な4つのポイントについて解説します

ポイント1 適正な電気料金プラン選び

家庭にあったプランを選ぼう 家庭にあったプランを選ぼう

オール電化住宅の電気料金は、電気料金のプランの選び方によって大きく変わってきます。料金プランは電力会社ごとにさまざまなものが用意されていますが、ここでは東京電力の場合を例に代表的なプランの特徴と選び方を紹介します(データは2015年12月現在のもの)。賢く利用するために、導入を検討する場合は必ずチェックしておきましょう。

従量電灯B・C

最も多くの家庭で契約されている一般的なプランで、時間帯や曜日に関係なく使用量に応じた料金を支払うというものです。契約の大きさ(アンペア)によって変わる基本料金と電力量料金からなります。

電力量料金は最初の120kWhまでが1kWhあたり19円43銭、120kWh~300kWhまでが25円91銭、それ以上が29円93銭と三段階で使えば使うほど高くなる仕組みになっており、一般住宅に比べて多くの電力を使うオール電化住宅向きとはいえません。昼間に電気を使うことが多い場合には適したプランといえるでしょう。

電化上手

エコキュートで電気料金が割安な夜のうちに1日分のお湯を沸かして貯めておく、オール電化住宅向けのプラン。1kWhあたりの電気料金は夜間(23時~翌7時)が12.16円、朝晩(17時~23時、7時~10時)が25.92円、昼間(10時~17時)が38.63円となっています。昼間は電気を使うことが少なく、家事は夜間や朝晩の時間に済ませるという場合に最も適したプランといえます。

おトクなナイト8/10

「8」はkWhあたりの電気料金が23時~翌7時 は12.16円、それ以外は31.75円。「10」は22時~翌8時まで12.41円でそれ以外は34.56円となるため、夜間料金が大きくお得になるプランです。電気を使うのはほぼ夜だけの場合、大きく電気代を下げることができます。夜型・早朝型のライフスタイルの場合にもおすすめです。

このほか、プランに関係なく多くの電力会社でオール電化割引として5%ほどの電気料金の優遇も実施されています。

ポイント2 オール電化住宅の電気料金設定にあわせた生活サイクル

オール電化住宅で電気料金を抑えるには夜間の電気料金が格安になるプランを契約し、その格安の深夜電力を上手に利用することが重要になります。

具体的にやるべきは、日常で使う電力をできるだけこの時間に移すこと。
例えば「おトクなナイト8」を選んで洗濯機や食器乾燥機、浴室乾燥機、炊飯器などはタイマー活用してすべて深夜時間帯に利用する、「電化上手」を選んで掃除は朝10時までに終わらせるなどの習慣を作れば、昼間の消費電力が減り、その分だけ電気料金全体を下げることができますし、メリハリのついた生活を送ることにもつながります

ポイント3 割高な昼間の電気は太陽光発電でカバー

オール電化住宅向けの電気料金プランは、深夜料金が格安になる代わりに昼間の料金は割高な設定。共働きなどで昼間は家に誰もいない場合は問題ありませんが、そうでない場合は暖房や冷房などで多くの電気料金がかかってしまうこともあります。そういう昼間の電気料金がかさむのをカバーする方法として、太陽光発電設備の導入は非常に有効な手段です。

太陽光発電は家庭で発電した電気の余剰分を買い取ってもらえる仕組みです。発電できる時間帯や電力量は季節や天気によりますが、夏なら日照時間としてだいたい7~18時の長時間発電が可能になります。

平成27年度の買い取り価格は1kWhあたり35円(10kW未満の場合)で電力会社のオール電化住宅向け料金プランの昼間料金とほぼ拮抗しています。時間的にも太陽光発電が可能な時間はほぼ割高料金となる時間帯と重なるので、太陽光発電システムを導入することにより割高な昼間の電気料金を払う必要がなくなるわけです。

ポイント4 オール電化住宅導入シミュレーションを活用

最後に、オール電化住宅の導入にかかる費用を見ておきましょう。設備の内容により細かな違いはありますが、IHクッキングヒーターとエコキュートの本体価格+設置費用の総額はだいたい60万~70万円が目安とされています。これをオール電化住宅にしたことで安くなる光熱費で回収することを考えてみます。

光熱費で回収しよう!光熱費で回収しよう!

東京電力が2012年に公表した「値上げの実施概要」に書かれた主な料金メニューの平均によると、「電化上手」プランを利用している家庭の電気料金の平均はひと月あたり1万4531円。

一方総務省統計局の家計統計調査によると、2014年の一般家庭の電気料金の平均額はひと月あたり1万1203円なので、オール電化住宅にすることにより約3300円アップした計算になります(実際はマンション・一戸建ての差などによってもばらつきがあります)。

仮に一般住宅のガス・料金をひと月あたり1万円とすればオール電化住宅にすることで家計には月々約6700円のプラスとなり、約10年間で導入費用をすべて回収できる計算になります。

<賢く利用するポイントまとめ>

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A子:オール電化を導入したら、どう活用するかを考えることが大事なのね。

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スタッフ:生活サイクルがあっていないと光熱費の削減も効率が悪いので、注意が必要です。事前にシミュレーションすることもできるので、一度試してみるとよいですよ。

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A子: 実際にどれくらい節約できるのかがわかるのね!10年で費用を回収できると考えれば、むしろお得な買い物といえるかもしれないわね。

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スタッフ:そうですね。長く住むことを考えると非常にお得だと思います。

オール電化がもたらす未来

オール電化住宅の普及は地域差があるものの、クリーンなエネルギーである太陽光発電システムの普及も追い風となり徐々に進んでいます。

2016年には一般家庭についても電力自由化が始まり、各家庭で事業者を選び電気を購入することができるようになります。価格競争から割安な電気を利用できる機会が広がれば、オール電化住宅の暮らしはさらに快適で便利なものになりそうです。普及と共に今後登場するであろう、オール電化住宅向けの新サービスにも期待されています。

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